子どもの心の診療拠点病院整備　中核施設を成育医療センターに


厚生労働省は平成20年度から子どもの心の診療拠点病院を全都道府県に整備する計画を進めています。また全国で1カ所設置されるとされていた中核施設は国立成育医療センターになったようです。
子どもの心ケア、全国に拠点病院整備へ (YOMIURI ONLINE)

計画自体は以前にこのブログでご紹介させていただいたときから、あまり変わっていないようです。
厚生労働省　「子どもの心の診療拠点病院」　全国に整備へ (2007.8.20)

今回の記事では中核施設として、国立成育医療センターの名前が具体的に挙がっています。
中核施設を国立成育医療センター（東京・世田谷）として、各都道府県に専門外来と病棟を備えた拠点病院を順次整備する。拠点病院は地域の診療と専門医育成の両面を担い、保健所や警察などと連携して子どもの心の健康を支える地域ネットワークを構築する。
（子どもの心ケア、全国に拠点病院整備へ YOMIURI ONLINEより）

厚生労働省は子どもの心の診療に関して、児童精神科、小児科の両面から充実させていく方針を明確に打ち出していますので、その意味では成育医療センターの中核施設指定は妥当なところでしょう。あと以前の記事では各都道府県の拠点病院に必ず病棟が設置されるのかどうか、よくわからなかったのですが、今回の記事を見る限りでは、病棟は必須になりそうです。まあ、これも当然と言えば当然ですが。

この時期にこの記事が出るということは計画自体は順調に進んできているということなのでしょう。しかしいよいよ専門医の大量育成が待ったなしになってきました。都市部ではこの施策に十分乗れる程度の子どもの心の診療医はいると思いますが、全都道府県に病棟をということになるとなかなか厳しそうです。この間全国マップ を作ったときにも思いましたが、地方の児童精神科医療体制の整備がこれからしばらくの重要な課題になるのでしょうね。

さて、ところで全国で10カ所のモデル病院はどこになるのでしょうか…といって選ぶのに困るほどあるわけではないので、的中率8割くらいでは当てられそうな気がしますが…。

関連過去記事
「子どもの心の診療拠点病院」事業評価 (2009.10.7)
「子どもの心の診療拠点病院事業」のウェブサイト (2009.4.12)
子どもの心の診療拠点病院のモデル事業の対象都道府県 (2008.9.19)
長崎県　「子どもの心の診療拠点病院」ネットワーク構想 (2008.9.7)
子どもの「心の病」早期発見モデル事業 (2008.6.17)
子どもの心の診療拠点病院整備　中核施設を成育医療センターに (2008.1.14)
厚生労働省　「子どもの心の診療拠点病院」　全国に整備へ (2007.8.20)

Posted: 月 - 1月 14, 2008 at 10:31 午後       |

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