厚生労働省、抗インフルエンザ薬タミフルの乳児への投与を禁忌とせず


厚生労働省はH16.2.13づけで、抗インフルエンザ薬タミフルの1歳未満乳児へのの投与を禁忌としない、と回答 しました。
これは販売元のRoche Laboratories社が動物実験の結果を受けて、１歳未満の小児に対し投与を控えるよう求めた件に関して、日本小児科医会 から提出された質問に対するものです。

今日まで気づかず、掲載が遅くなりました。
回答は、十分なインフォームドコンセントのもとに慎重に投与することとなっています。

タミフル（一般名オセルタミビル）はインフルエンザウィルスに対する抗ウィルス薬で、感染の初期に内服すると非常に効果の高い薬です。インフルエンザが、脳症などの重篤な病態に発展しうることも考えれば、1際未満の乳児に対する使用が現時点で禁忌とされなかったことは、健全な判断であり英断であると言えるでしょう。またトリインフルエンザに対しても有効となることが期待されているため、いざというときに乳児に使えるのはありがたいことです。

ただ製薬会社の側が、今回のドクターレターのように、僅かなリスクもとらえて注意を促すようになりつつあることは、非常によい傾向であると言えます。製薬会社の側が積極的に情報を開示した上で、投与に慎重となり、それに対して行政および医学者側が投与のメリットをデメリットより高く評価して、投与を続ける決定を下すというのは、理想に近い役割分担ではないでしょうか。今後のさらなる検証が、なされるべきであることはもちろんですが。

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Posted: 木 - 3月 11, 2004 at 07:55 午後       |

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