重度発達障害児の成長を止める療法　子宮摘出の違法性


以前ご紹介したエストロゲン投与により発達障害児の成長を止める療法（アシュリー療法、Ashley Treatment）に関して、少なくとも子宮摘出に関しては違法な医療行為であったという事が確認されているようです。
ワシントン大学病院における重度障害児への「子宮摘出手術」はやっぱり違法 (*minx* [macska dot org in exile] より)

この件に関してずっとフォローして下さっている名川先生のサイトにもこれに関連したシンポジウムの記事が掲載されています。
Ashleyさんの件に関するWPASレポートとシンポジウム (misc.)

またこの療法に対する賛否の投票も行われているようです。
発達障害児の成長を止める処置判断は倫理的か？の投票 (misc.)

追記(2007.5.23)
macskaさんのブログにシンポジウムの詳細なレポートが掲載されています。まだ前編だけですが、大変興味深い内容です。
重度障害児に対する「成長停止」をめぐるワシントン大学シンポジウム報告（前編） (macska dot org)
こちらもあわせてお読みください。
まだシンポジウム報告前半までしか公開してないけど… (*minx* [macska dot org in exile] )
発達障害者や未成年への不妊手術と法制度 (*minx* [macska dot org in exile] )

シンポジウム報告の後編が待ちきれないという方には、英語版があります。
Detailed report on "Ashley treatment" (growth attenuation, etc.) symposium @ University of Washington, May 16 (eminism.org)

さらに追記(2007.5.25)
macskaさんのシンポジウム報告、後編が掲載されています。
重度障害児に対する「成長停止」をめぐるワシントン大学シンポジウム報告（後編） (macska dot org)

またこの件に関して、詳細な検討を行って下さっているブログがありました。
”アシュリー療法”論争を考える

手続きの違法性というのは大事なポイントであり、この点に関して不備があったことを病院も認めているようです。また倫理委員会へのアドボケイトの参加も望ましいことだと思います。

ただこのケースの提起している問題点というのは、単に合法、違法という話では収まりきらないところがあります。仮に子宮摘出を伴わなかったとすれば、この療法は倫理的にも法的にも問題はないと言えるのでしょうか。
逆に違法性をことさらに取り上げることで、手続きさえ整えばやっていいんだよね、という事にもなりかねないようにも思います。
名川先生の紹介して下さっているシンポジウムのレポートの中で、そのあたりのこともきっと議論されているのではないかと思うのですが、なかなか読む時間が取れません。いつかちゃんと読んで考えてみたいと思います。

このサイトの関連過去記事
重度発達障害児の成長を止める療法　子宮摘出の違法性 (2007.5.16)
重度障害児の成長を止める療法　リンク集 (2007.1.14)
重度障害児の成長を止める療法　続報 (2007.1.5)
重度発達障害の子どもの成長を止める治療 (2006.11.6)

Posted: 水 - 5月 16, 2007 at 08:27 午前       |

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