岡崎ホームレス殺害事件　地裁判決


2006年11月19日、愛知県岡崎市でホームレスの女性が殺害された事件で、名古屋地裁岡崎支部は強盗殺人などの罪に問われている成人男性に対し、求刑通りの無期懲役の判決を言い渡しました。
ホームレス女性殺害で無期懲役　名古屋地裁岡崎支部 (MSN産経ニュース)
ホームレス殺害に無期懲役＝殺意認定「残虐性際立つ」－名古屋地裁支部 (時事ドットコム)

追記 (2009.4.7)
他の新聞にも記事が出ています。
ホームレス殺人：被告に無期判決　名古屋地裁支部 (毎日jp)
路上生活者連続襲撃、被告に無期判決　名古屋地裁支部 (asahi.com)
中日新聞の紙面にも詳細な記事がでていましたので、本文にも追記しました。

この事件では裁判の過程で精神鑑定が行われているはずなのですが、判決についての報道ではそのことについて全く触れられていないようです。また鑑定結果についての報道なども、僕がざっとウェブ上を探した限りでは見あたりませんでした。検察の求刑通りの判決が出ているところを見ると、少なくとも完全責任能力が認定されているのだと思うのですが、詳細は不明です。

追記 (2009.4.7)
毎日新聞には以下のように書かれています。
弁護側は「木村被告には知的障害があり、障害に対する支援が不十分であったことが本件の背景にあった」と情状酌量を求めていたが、判決は触れなかった。
（ホームレス殺人：被告に無期判決　名古屋地裁支部 毎日jpより）

また中日新聞の紙面には、以下のような記載がありました。
当時28歳だった木村被告は、中学生から「木村君」と呼ばれ、奪った金の分け前は対等だった。
年齢差を考えれば、特異とも言える犯行グループの人間関係。裁判で証拠採用された精神鑑定では、「知的障害や家族から受けた虐待、知的障害への適切な支援が受けられなかったことが原因」と分析している。
（少年から「木村君」　特異な共犯関係　中日新聞4月7日付け朝刊より）


判決ではこれについて、「不幸な事情」と述べられているようですが、情状としては酌まれていないようです。
高森裕司弁護士は「知的障害者や虐待を受けた人の適切な処遇という社会的な問題を理解してもらえなかった。無期懲役は更生可能性の否定と同じで納得できない」と判決を批判。「控訴を検討する」と述べた。
（少年から「木村君」　特異な共犯関係　中日新聞4月7日付け朝刊より）

控訴審についても、引き続きフォローしていきたいと思います。

関連過去記事
岡崎ホームレス殺害事件　精神鑑定実施へ (2008.1.26)

Posted: 火 - 4月 7, 2009 at 12:36 午前       |

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