大阪府の知的障害者施設での施設内虐待　大阪府が調査


大阪府の知的障害者更生施設で、利用者への職員による暴力的な対応について、大阪府が立ち入り調査を実施しました。
知的障害者に職員が暴力・暴言、柏原の施設を大阪府調査 (asahi.com)
倒す・殴る・からかう・動物に例える　柏原の障害者施設 (asahi.com)

これらの記事にあることが事実であるとすると、あまりにもひどい状況ではあるのですが、職員の
「自分も力に頼っていた。正しい支援方法が分からなかった」
（倒す・殴る・からかう・動物に例える　柏原の障害者施設 asahi.comより）

という言葉も偽らざるところなのでしょう。

多くの知的障害児施設では職員への十分な研修も行われておらず、またとても強度行動障害を持つ利用者への個別対応など、なかなかできるはずもない程度の施設基準に基づいて人員も配置されています（4.3 : 1 ）。
参考　知的障害者援護施設の設備及び運営に関する基準

だからといってこの施設の対応は（もし事実であれば）著しく不適切だと思うのですが、他の施設でもぎりぎりのところで踏みとどまっているところも多いのかもしれません。また実際に施設内で虐待が行われていながら、利用者に訴える力が乏しいために明るみに出ない事例もあるのではないでしょうか。児童養護施設での施設内虐待の問題には少しずつ取り組みが進んでいるようですが、話すことのできない利用者も多い知的障害児者の施設での虐待への対応は、更に難しいのかもしれません。これからの大きな課題になっていくように思っています。障害者虐待防止法の早期制定が望まれます。

Posted: 土 - 1月 26, 2008 at 12:44 午前       |

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