書くことと子ども


俳優の穂積隆信氏の娘さんが若くして亡くなりました。
穂積氏は「子供を殺したのは自分…」と述べているようですが…。（yahoo ）

追記 (2005.5.16)
Yahoo Newsへのリンクは切れてしまっています。
こちらに多分同じ内容の記事があります(ODN ニュース )。

あのベストセラーが社会に与えた影響やらなにやらを考えた時に、結局書かれるべきだったのか、書かれるべきではなかったのか、そんな問いに答えはないでしょう。少なくとも僕は穂積氏に「それみろお前が本を書いたせいだ」と言う気にはなれません。

一方でたしか評論家の中島梓氏が息子さんについて書かれた「わが心のフラッシュマン」という本のなかで、自分の子供のことを世間に向けて語ることの葛藤について書かれていたのを覚えています。手もとに現物がなくてうろ覚えなのですが、たしか彼女の結論は、一定の年齢に達した息子さんのことを今後は書くことはないだろうというものでした（違ってたら誰か教えて下さい）。

今、「積木くずし」ほど世の人に読まれるわけではありませんが、自分の子供について書かれた本は世に溢れています。特に障害児をもった親御さんの本は内外問わず多いようです。あるいはWeb上に流れている子育て日記もたくさんあります。僕もいくつか楽しく読ませてもらっているのですが。

こうしたメディアを通じての子育て情報の共有は、他の直接的な方法での伝達が昔より困難な中でとても価値のあることにも思われます。（というか昔は情報を得た上での取捨選択なんて余地がなかっただけの様にも思われますが、それは別の話ですね。）一方で当然配慮されるべきプライバシーの部分にまで荒々しく踏み込んだ情報が流通しているのも事実です。

時に立ち止まって考える必要があるのでしょうね。結論がなくてごめんなさいですが。

Posted: 水 - 9月 3, 2003 at 10:54 午前       |

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