Book Review『ぼくらの発達障害者支援法』


以前から時々ご紹介させていただいているカイパパ さんの本、『ぼくらの発達障害者支援法』がついに発売となりました。


ぶどう社 のサイトから直接注文できます。「１冊から送料無料サービス」で、お支払は後払い。本が届いた後、同封の郵便振替用紙で支払うことになります。

カイパパさんがご自身のサイトで目次を紹介されています。
『ぼくらの発達障害者支援法』目次を公開！

第1部ではカイパパさんや、カイパパさんのサイトでの呼びかけに応えて、集まった皆さんの、発達障害者支援法成立に向けての歩みがまとめられています。僕はリアルタイムでサイトをフォローさせていただいていたので、なんだかとても懐かしい感じのする章でした。実際にはそれほど以前のことではないのですけれど。こうした皆さんの地道な努力があってこその、発達障害者支援法なのだと改めて感じます。

第2部はカイパパさんによるわかりやすい切り口の発達障害者支援法の解説と、立法の中心となった福島豊衆議院議員と、厚生労働省の担当者である大塚晃障害福祉専門官へのロングインタビューです。このインタビューは僕が一番楽しみにしていた部分だったのですが、お二人の発達障害者支援法成立に対する熱意、これから先を見通しての冷静なビジョンなど、読みどころが多い記事になっています。特に障害者自立支援法や特別支援教育と、発達障害者支援法の関連、今後の見通しなどについて触れられているので、「これから」を考えていくための貴重な資料であると思います。

第3部ではカイパパさんらによるマイ施策支援会議、そして以前このサイトでも紹介させていただいた、ジョーさんたちによる名古屋市発達障害者支援センター設立に向けての、行政、当事者、地域の専門を巻き込んだ取り組みが紹介されています。

発達障害者支援法は、ただ法律があるだけではなにも動き出すことのない法律です。手帳がもらえるわけでも、手当がもらえるわけでもありません。発達障害者支援法をいかに活用し、発達障害者が暮らしやすい、さらには誰もが暮らしやすい社会をいかに作っていくのか。そのためのヒントが散りばめられた本だと思います。

カイパパさん、素晴らしい本を、本当にありがとうございました。

Posted: 月 - 9月 26, 2005 at 12:01 午前       |

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