奈良医師宅放火殺害事件調書漏洩　著者が鑑定医を情報源であると証言


奈良県の医師宅放火殺害事件の供述調書が流出した事件に関して、秘密漏示罪に問われている精神鑑定医の第5回公判にて、著者の草薙厚子氏が情報源が鑑定医であると証言しました。

「情報源は鑑定医」草薙さん認める…少年調書漏洩事件 (YOMIURI ONLINE)
「情報源は鑑定医」著者が証言　放火殺人調書漏出公判 (asahi.com)
調書引用、草薙氏「編集者が提案」 (asahi.com)
【奈良・供述調書漏洩】「情報源は崎浜医師」草薙さんが認める (MSN産経ニュース)
【奈良・供述調書漏洩】草薙さん「崎浜先生の利益に、と情報源を秘匿」 (MSN産経ニュース)
調書漏えい：草薙さん「情報源は被告医師」　奈良地裁公判 (毎日jp)
調書漏えい　草薙さん取材源明かす (東京新聞)
申し訳ございませんと草薙さん  情報源の被告に頭下げる (47NEWS)
取材情報源、鑑定医と認める＝少年放火殺人、調書漏えい公判－奈良 (時事ドットコム)

この著者の証人尋問はこの裁判の一つの山場と言ってよいのだと思います。
それにしても、なぜ今になって情報源が鑑定医であることを明言したのか、その動機がよく理解できませんでした。
草薙さん「今まで情報源を秘匿してきた。悩んだが、事実関係を明らかにすることが崎浜先生の利益になると考えた。情報源は崎浜先生です。（被告席を向いて）崎浜先生、申し訳ありません」
（【奈良・供述調書漏洩】草薙さん「崎浜先生の利益に、と情報源を秘匿」 MSN産経ニュースより）

ということなのですが、現時点で明かすことによる被告人の利益はどのようなものがあるのか解りません。

更に草薙氏は調書の引用を提案したのが編集者であったと述べているようです。
「自分が決められるわけではない。講談社の編集者から『読者の手に取ってもらうために、事実経過を説明するのがよい』と調書引用を提案された」と述べ、講談社側の意向に従ったと述べた。
（調書引用、草薙氏「編集者が提案」 asahi.comより）

確かにそういったことはあったのかもしれませんが、
弁護人「著書の表紙には、少年の犯行計画書がそのまま使われている。これはメモをとっただけではあり得なかったことだが」
草薙さん「表紙やタイトルについて、決定権があるのは編集部だった」
弁護人「この本を出版したことについて反省していることはあるか」
草薙さん「もっと慎重になるべきだった」
弁護人「具体的に」
草薙さん「私は編集者ではないのでアイデアはない」
弁護人「あなたは著者ですよ。
（【奈良・供述調書漏洩】草薙さん「崎浜先生の利益に、と情報源を秘匿」 MSN産経ニュースより）

こんなやりとりを読むと責任逃れをしているように見えてしまいます。

次回の公判は2009年1月27日、被告人尋問が予定されているそうです。

興味のある方はこちらもご覧下さい。
奈良医師宅放火殺害事件　調書漏洩事件　関連記事一覧

Posted: 木 - 1月 15, 2009 at 12:34 午前       |

©