奈良医師宅放火殺害事件調書漏洩　供述調書漏洩の続報


2006年6月、奈良県で起きた医師宅放火殺人事件について、関係者の供述調書を引用した本が出版され、鑑定医が秘密漏示容疑で家宅捜索をうけた事件についての続報をまとめておきます。
鑑定医が借りた調書に「引用」著者の指紋　奈良放火殺人 (asahi.com 2007.9.21)
鑑定医、漏洩認める　「頼まれ見せた」　調書引用 (asahi.com 2007.9.22)
奈良放火殺人：草薙さん会見「違法性の認識ない」と強調 (MSN毎日インタラクティブ 2007.9.23)
奈良放火殺人：調書写しから第三者の指紋　奈良地検捜査 (MSN毎日インタラクティブ 2007.9.23)

鑑定を担当された医師のコメントは
医師はこれまでの聴取に流出を否定
（鑑定医が借りた調書に「引用」著者の指紋　奈良放火殺人 asahi.com 2007.9.21より）

から
医師が地検の任意の事情聴取に対し、「（著者から）頼まれたから調書を見せた」と漏洩（ろうえい）を認める供述を始めたことが２２日、わかった。医師は「そのまま本に引用するとは思っていなかった」と話しているという。
（鑑定医、漏洩認める　「頼まれ見せた」　調書引用 asahi.com 2007.9.22より）

と、変化しています。

一方ジャーナリストの草薙厚子氏は
草薙氏は「調書の入手先は言えないが、医師ではない」と話している。
（鑑定医が借りた調書に「引用」著者の指紋　奈良放火殺人 asahi.com 2007.9.21より）
調書の入手方法については、ある人物から許可を受けて閲覧し、一部をカメラで撮影したと説明し、「金銭の提供などはなく、正当な取材活動だ」と主張した。
～中略～
また、草薙さんは「奈良地検の事情聴取に取材源は秘匿しており、今後も言うことはない」と述べ、「鑑定医に調書の写しを見せてもらったと供述している」と報じたＮＨＫを相手取り、損害賠償や訂正放送などを求める訴訟を近く東京地裁に起こすことも正式に表明した。
（奈良放火殺人：草薙さん会見「違法性の認識ない」と強調 MSN毎日インタラクティブ 2007.9.23より）

とぶれはありません。あくまでも取材源の秘匿を貫くのは、ジャーナリストとしては一つの見識なのかもしれません。

客観的な証拠としては、鑑定医から返却された調書から、
奈良家裁が医師に貸し出した供述調書などのコピー資料から、本の著者のフリージャーナリスト草薙厚子氏の指紋が検出されていた
（鑑定医が借りた調書に「引用」著者の指紋　奈良放火殺人 asahi.com 2007.9.21より）
精神鑑定をした医師（４９）と単行本の著者、草薙厚子さん以外の第３の指紋が検出された
（奈良放火殺人：調書写しから第三者の指紋　奈良地検捜査 MSN毎日インタラクティブ 2007.9.23より）

などの報道がなされています。
まだ事態は少し混沌としていますが、今後の推移を待ちたいと思います。

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Posted: 水 - 9月 26, 2007 at 01:03 午前       |

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