新しいADHD治療薬アトモキセチン、英国で発売開始


新しいADHDの治療薬アトモキセチン(atomoxetine, Strattera® )が、2004年7月中旬から英国でも発売されます(Eli Lilly )。
アメリカでは既に2002年頃から使用されています。日本でも現在治験が行われています。

アトモキセチンは選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害薬に分類される、新しいタイプのADHD治療薬です。
これまで日本で治療に使われてきたメチルフェニデート(リタリン)は、中枢神経刺激薬と呼ばれ、不眠、食欲不振、体重減少などの副作用があり、また乱用の危険も高いとされています。またADHDに対する適応は認められておらず、適応外使用となっていました。
これに対しアトモキセチンは消化器系への副作用はあり、特に投与初期には食欲不振、嘔気、体重減少などはみられますが、後に正常の体重増加率にもどるとされています。やはり不眠の出現する場合はあるようですが、メチルフェニデートよりは少ないのではないでしょうか(未確認)。また乱用のリスクは低いと考えられます。

今後日本での発売も期待される薬です。順調に治験の症例が集まり、早期に認可、発売されると良いですね。特に乱用されにくいと言う点で、成人のADHDに有効かもしれません。

Posted: 土 - 6月 5, 2004 at 10:07 午後       |

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