小児うつ病に対するSSRI 使用は有効である


アメリカ神経精神薬理学会（ACNP ）のタスクフォースが、18歳未満の児童のうつ病に対してSSRIの使用を継続する事を勧める報告をまとめました(ACNP Bulletin 英文)。

報告の全文はこちら。
EXECUTIVE SUMMARY
PRELIMINARY REPORT OF THE TASK FORCE ON SSRIs AND SUICIDAL BEHAVIOR IN YOUTH (PDF 英文)

以前このページでもお知らせしましたが、自殺の危険が高まるとしてイギリスの保健省が18歳未満の児童のうつ病に対してSSRIを使用しないよう警告し、日本でもパキシルなどが18歳未満の大うつ病性障害に対して禁忌とされました。

これを受けてアメリカ神経精神薬理学会（ACNP )はタスクフォースを編成、過去の論文や未発表データなどを検討し、SSRIの小児うつ病に対する有効性、自殺のリスクなどを再評価しました。その結果、SSRIは児童のうつ病に有効であること、それに対して三環系の従来が抗うつ薬には有効性を示す証拠がないこと、SSRIが自殺のリスクを高めるとはいえないことが報告されています。ただしタスクフォースは一部のデータにアクセスできなかったため、結論は限定的であるとしています。

臨床の実感からすると、このACNPの報告が信用できる気がするんですけどねえ。また子どものうつにSSRIが使用できるようになるといいですねえ。

興味のある方はこちらもご覧下さい。
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Posted: 日 - 2月 1, 2004 at 03:55 午後       |

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