子どものうつ病とセントジョーンズワート


セントジョーンズワート／セイヨウオトギリソウはうつ病に効果があるといわれるハーブの一種です。最近 Journal of the American Academy of Child & Adolescent Psychiatry （児童精神医学の英文専門誌）に、子どものうつに対するセントジョーンズワート(SJW)の投与について論文 が掲載されました。

この研究では大うつ病性障害の児童33人(6〜11歳 21人、12〜16歳 12人)に対してSJWの投与が試みられています。

結果をかいつまんで言うと、うつ症状は一定の改善が見られるようです。副作用としては、ふらつき、食欲亢進、下痢、便秘、頭痛、悪寒、腹痛、発疹、光線過敏、過鎮静、嘔気、鼓腸、遺尿が、SJWの投与と関連がある可能性があるとされています。

この研究はopen-labelつまり非盲検なので、患者さんは自分が何を飲んでいるか知っています。またプラセボ（偽薬）との比較もされていません。また規模も小さいパイロット的な研究なので、薬の効果についての論文としては信頼性の高いものとは言えません。安全性や有効性を証明するためには今後の研究が待たれます。

更に言うと、SJWは他の薬物との相互作用 が報告されています。SJWをつかったサプリメントがたくさん発売されているようですが、服用する前には一度医師に相談されることをおすすめします。

Posted: 火 - 9月 9, 2003 at 05:41 午後       |

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